電子帳簿保存法、結局なにをすればいい?小さな会社のやさしい対応ガイド
電子帳簿保存法って何をすればいいの?という中小企業・個人事業主の方へ。電子取引データの保存義務化を中心に、最低限やるべきことと今日からできる第一歩をやさしく解説します。
「電子帳簿保存法(でんしちょうぼほぞんほう)って、結局うちは何をすればいいの?」——そんな声を、毎日のように耳にします。ニュースやメールで言葉は知っているけれど、専門用語が多くて手が止まってしまう。お気持ち、とてもよくわかります。
この記事では、むずかしい制度をいったん横に置いて、小さな会社や個人事業主が最低限なにをすればいいかを、やさしい言葉でひとつずつ整理します。読み終わるころには「あ、これならできそう」と思えるはずです。
こんにちは、たぬき先生だぽん。電子帳簿保存法は、言葉がいかついだけで、やることはシンプルだぽん。いっしょに肩の力を抜いて見ていこうね。
小さな会社・個人事業主がまずやるべきは、「メールやネットでやり取りした請求書・領収書などのデータ(電子取引データ)を、ルールに沿ってデータのまま保存する」こと。要件は「①改ざん防止の措置」と「②日付・金額・取引先で探せる状態」の2つ。クラウド会計ソフトを使えば、この2つはほぼ自動で満たせます。
1電子帳簿保存法ってそもそも何?
電子帳簿保存法とは、帳簿(ちょうぼ)や請求書・領収書といった「税金の計算のもとになる書類」を、紙ではなく電子データ(デジタルデータ)で保存してよいですよと認めるためのルールを定めた法律です。もともとは1998年からある法律ですが、近年の改正で内容が大きく変わり、注目を集めるようになりました。
ここで一番のポイントは、この法律には「やってもいい(任意)」の部分と、「やらなければいけない(義務)」の部分が混ざっていることです。ここがごちゃ混ぜになると「全部やらなきゃ」と身構えてしまいます。でも安心してください。義務になっているのは、ほんの一部だけです。
「紙の書類をデータにしてもOK」というのが基本の趣旨。そのうえで、もともとデータでもらった書類(メール添付の請求書など)については、データのまま保存することが義務になりました。
23つの区分をやさしく整理しよう
電子帳簿保存法は、大きく3つの区分に分かれています。名前はかたいですが、中身は単純です。順番に見ていきましょう。
電子帳簿等保存(任意)
会計ソフトなどで最初からパソコンで作った帳簿や決算書を、データのまま保存すること。やるかどうかは自由です。
スキャナ保存(任意)
紙でもらった請求書や領収書を、スキャナやスマホで撮影してデータにして保存すること。これも自由。紙を捨ててデスクをスッキリさせたい人向けです。
電子取引(義務)
メールやネットなど、最初から電子データでやり取りした書類を、データのまま保存すること。これだけがすべての事業者にとっての義務です。
つまり1番と2番は「やりたければどうぞ」、3番だけが「みんなやってね」ってことだぽん。覚えるのはこれだけでいいんだぽん。
3最低限やるべきは「電子取引データの保存」だけ
結論から言うと、小さな会社や個人事業主がまず取り組むべきは、3番の「電子取引データの保存」だけです。ほかの2つは余裕が出てきてから考えれば十分です。
では「電子取引データ」とは、具体的にどんなものでしょうか。実は、日々の業務でみなさんが当たり前に受け取っているものばかりです。
- メールに添付されて届いた請求書・領収書のPDF
- ネット通販(Amazonなど)で買い物したときの注文確認・領収書データ
- クレジットカードやキャッシュレス決済の利用明細データ
- クラウドサービスやサブスクの請求書ダウンロードデータ
- 取引先とチャットやシステム上でやり取りした請求・見積りデータ
大事なルールは、こうしたデータを「紙に印刷して保存」ではダメで、データのまま保存しなければならないという点です。以前は印刷した紙を保管すればOKでしたが、今はデータそのものを残す必要があります。逆に言えば、紙でもらった領収書は今まで通り紙で保管すればよく、無理にデータ化する必要はありません。
「データでもらったものは、データのまま保存」。これがいちばん大事な合言葉だぽん。紙は紙、データはデータ、で覚えると混乱しないよ。
4保存の2つの要件をクリアする方法
では、データを保存するときに何に気をつければいいのでしょうか。求められているのは、大きく分けて次の2つの要件です。むずかしそうに聞こえますが、コツをつかめば大丈夫です。
「あとから金額を書き換えられないようにしてね」という要件です。タイムスタンプを付けるなどの方法もありますが、お金をかけたくない場合は「事務処理規程(じむしょりきてい)」というルール文書を作って備えておくだけでもOKとされています。国税庁のサイトに無料のひな形があるので、自社名などを入れて整えるだけで対応できます。
「あとで探せるようにしてね」という要件です。具体的には「日付」「金額」「取引先」の3つで検索できる状態にします。といっても専用システムは必須ではありません。たとえばファイル名を「20260620_33000_〇〇商事.pdf」のように決めて保存し、フォルダ内で検索できるようにしておけば対応できます。
なお、売上規模が小さい事業者については、検索要件が一部やわらげられる「猶予(ゆうよ)措置」も用意されています。条件は変わることがあるため、自社が当てはまるかどうかは最新情報を国税庁の公式サイトで確認するのが確実です。
「とりあえずデスクトップに保存」だと、いざ税務調査のときに目当てのデータをすぐ出せず慌てがちです。最初に保存ルール(フォルダ名・ファイル名)を決めておくことが、結局いちばんラクな近道です。
5クラウド会計ソフトを使うとグッとラクになる
ここまで読んで「手作業でファイル名を付けるのは大変そう…」と感じた方もいるかもしれません。そんなときに頼れるのがクラウド会計ソフトです。
多くのクラウド会計ソフトには、電子帳簿保存法に対応した書類保存の機能がついています。データをアップロードすると、日付・金額・取引先を自動で読み取って整理してくれたり、改ざん防止の仕組みが備わっていたりします。つまり、先ほどの2つの要件をソフト側がまとめて面倒みてくれるのです。
クラウド会計ソフトは月額制が一般的で、料金はプランやサービスにより異なります。確定申告や日々の記帳もまとめて効率化できるため、「経理にかかる時間」をお金で買うイメージで考えると、小さな事業者ほどメリットを感じやすいでしょう。
無理にソフトを入れなきゃダメ、ってわけじゃないよ。でも「毎月たくさんデータをもらう」「経理に時間を取られている」なら、ソフトに頼るのが結局いちばんラクだぽん。
6守らないとどうなる?罰則と注意点
「もし対応しなかったら、すぐ罰金…?」と不安になりますよね。ここは落ち着いて整理しましょう。
電子取引データを正しく保存していないと、原則としてその書類は税務上の正式な記録として認められない可能性があります。さらに悪質な改ざんや隠ぺいがあった場合には、ペナルティが重くなる扱いも定められています。とはいえ、まじめに業務をしている事業者がうっかりミスをしただけで、いきなり厳しい処分を受けるというものではありません。
- 「データでもらったもの」をデータのまま残していないと、経費として認められにくくなる恐れがある
- 意図的な改ざん・隠ぺいは重いペナルティの対象になりうる
- 罰則や猶予の細かい条件は改正されることがあるため、断定せず必ず国税庁の最新情報を確認する
怖がりすぎる必要はありません。大切なのは「データはデータで保存する」という習慣をつくること。これさえできていれば、大きな問題になることはまずありません。
7よくある質問(FAQ)
8まとめ:今日からできる第一歩
電子帳簿保存法は、名前のいかつさのわりに、小さな事業者がやるべきことはシンプルです。「データでもらった請求書・領収書を、ルールに沿ってデータのまま保存する」——まずはこれだけを意識すれば大丈夫です。
- メール添付・ネット注文の請求書/領収書を保存する専用フォルダを1つ作る
- ファイル名を「日付_金額_取引先」のルールで付けると決める
- 国税庁サイトから事務処理規程のひな形を入手し、自社名を入れて保管する
- 毎月もらうデータが多いならクラウド会計ソフトの導入も検討する
- 罰則や猶予の細かい条件は国税庁の最新情報でチェックする
完璧を目指さなくていいぽん。まずはフォルダを1つ作るところから。小さな一歩が、半年後の自分をすごくラクにしてくれるんだぽん。応援してるよ!
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