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組織・人材

年収の壁160万円が新設|パートを抱える社長が損しないシフト調整法

2025年改正で103万・130万・160万の年収の壁がどう変わったかを整理。パートの働き控えの仕組みと社会保険適用拡大の影響、人件費とシフトを両立させる調整法を解説します。

組織・人材

「今年も12月になるとパートさんが『これ以上働けません』とシフトを減らしてしまう…」。年末になると人手が足りなくて困る、そんな経験はありませんか。これは従業員が 年収の壁 を意識して働く時間を抑える「働き控え」が原因です。2025年の税制改正で壁の金額が動き、新しく「160万円の壁」も話題になっています。この記事では、何がどう変わったのか、雇い主として何に気をつければいいのかを、現場目線でやさしく整理します。

たぬき先生

こんにちは、町の経営アドバイザー・たぬき先生だぽん。「壁」と聞くと複雑そうだけど、ポイントを押さえれば社長もパートさんもラクになるよ。一緒に見ていこう。

✦ この記事の結論

2025年改正で所得税がかからない目安が103万円から引き上げられ、最大160万円まで考慮される仕組みになりました。一方で社会保険(厚生年金・健康保険)の壁は別物として残ります。雇い主は「税の壁」と「社保の壁」を分けて理解し、従業員の手取りを意識したシフト声かけをすることで、働き控えをやわらげられます。金額や制度は変わりやすいので、最新は公式で確認しましょう。

1そもそも「年収の壁」とは何か

「年収の壁」とは、パートやアルバイトの年収が一定額を超えると、税金や社会保険料の負担が発生して手取りが思ったほど増えない境目のことです。従業員はこの壁を越えないようにシフトを調整しがちで、これが「働き控え」と呼ばれます。

壁には大きく分けて2種類あります。整理しておきましょう。

📝 2つの壁の種類
  • 税の壁:所得税や住民税がかかり始める年収ライン(従来の103万円など)
  • 社会保険の壁:厚生年金・健康保険に加入義務が出る年収ライン(106万円・130万円)

この2つは別の制度なので、金額も意味も違います。ここをごちゃ混ぜにすると話がこんがらがるので、まずは「税」と「社保」を分けて考えるのがコツです。

たぬき先生

「壁が動いた」というニュースは、ほとんどが税の壁の話。社保の壁とは別物だから、混ぜないように注意だぽん。

22025年改正で何が変わったのか

2025年の税制改正では、長く据え置かれてきた所得税の「壁」が引き上げられました。ざっくり言うと、所得税がかからない年収の目安が103万円から引き上げられたのが大きな変更点です。

背景には、最低賃金の上昇や物価高があります。長年103万円のままだったため、時給が上がるほど早く壁に当たってしまい、働き控えが起きやすくなっていました。そこで基準を見直そう、という流れです。

💡 改正のポイント

所得税の非課税ラインが上がり、さらに学生や若い従業員を念頭にした特例で、一定の条件を満たせば最大160万円まで税負担が軽くなるよう配慮されました。具体的な適用条件や金額は対象者によって異なるため、必ず最新の公式情報で確認してください。

ここで覚えておきたいのは、税の壁が上がっても社会保険の壁は別で残るという点です。手取りを左右するのは税だけでなく社保も大きいので、両方をセットで見る必要があります。

3160万円の壁の正体をやさしく解説

「160万円の壁」と聞くと新しい大きな壁ができたように感じますが、中身は所得税の負担を抑える上限ラインのイメージです。一定の条件にあてはまる人なら、年収160万円あたりまで所得税の負担が大きく増えないよう設計されています。

従来の壁の金額と並べると、頭の整理がしやすくなります。

💰 主な壁の目安(2025年時点)
  • 103万円→引き上げ:所得税がかかり始める税の壁。改正で基準が上がった
  • 106万円:一定規模の会社で社会保険に加入義務が出る社保の壁
  • 130万円:配偶者の扶養から外れ、自分で社会保険に入る社保の壁
  • 160万円:条件を満たせば所得税負担が抑えられる税の上限ライン

つまり160万円は「税」の話。一方で106万円・130万円という「社保」の壁は依然として存在します。従業員にとっては、税が軽くなっても社保の負担が手取りを減らす、という現実があるわけです。

たぬき先生

「160万まで働ける!」と喜ぶパートさんもいるけど、途中に社保の壁があるから手取りはガクッと下がる時期もある。そこを説明できる社長は信頼されるぞ。

4社会保険の適用拡大が雇い主に与える影響

近年、社会保険に加入しなければならないパートの範囲が段階的に広がっています。これを「適用拡大」と呼びます。以前は大企業中心でしたが、対象となる企業規模が下がってきており、中小企業にも関わる話になっています。

パートが社会保険に加入すると、保険料は本人と会社で折半します。つまり会社側にも保険料負担が発生します。

⚠️ 雇い主が押さえるべき影響
  • 加入対象のパートが増えると、会社の保険料負担(人件費)が増える
  • 従業員側は手取りが一時的に減るため、シフトを抑える動きが強まることがある
  • 加入条件(労働時間・賃金・勤務期間・企業規模など)の確認漏れは後から指摘される恐れがある

加入の判定は、週の労働時間や月の賃金などいくつかの条件で決まります。条件は改正で変わることがあるため、自社が対象かどうかは年金事務所や社会保険労務士に確認するのが確実です。

たぬき先生

「うちは小さいから関係ない」と思っていたら対象になっていた、というケースが増えているぽん。年に一度は確認しておくと安心だよ。

5人件費とシフトを両立させる調整法

では、社長としてどう動けばいいのでしょうか。人手は確保したい、でも人件費は抑えたい。この両立のための具体策をステップで紹介します。

1

従業員ごとの「希望する働き方」を聞く

壁を越えたくない人もいれば、社保に入ってでも稼ぎたい人もいます。まずは個別に希望を確認しましょう。一律のシフトより満足度が上がります。

2

年間ペースで時間を配分する

年末に偏らないよう、年初から月ごとの目安時間を共有します。「11月までに○時間」と見える化すると働き控えが分散します。

3

社保加入のメリットも伝える

厚生年金は将来の年金が増え、傷病手当金などの保障も付きます。手取りが減る面だけでなくプラス面も丁寧に説明しましょう。

4

多能工化で繁忙期に備える

一人が複数業務をこなせるようにしておくと、誰かがシフトを抑えても回せます。属人化を減らすことが人手不足対策になります。

✅ 声かけの具体例

「無理に壁の中に収めなくても、こういう働き方なら手取りも将来の備えも増えますよ」と、選択肢を示す形で伝えると押しつけになりません。最終判断は本人に委ねる姿勢が信頼につながります。

制度が複雑なので、従業員から税や社保の細かい相談を受けたら、断定せず「最新は公式や専門家に確認しましょう」と添えるのが安全です。社長が全部背負わなくて大丈夫です。

6よくある質問(FAQ)

160万円の壁を超えると一気に損をしますか?
160万円は所得税の負担を抑える上限ラインの目安で、超えた瞬間に大損するわけではありません。ただし途中に106万円・130万円の社会保険の壁があり、そこで手取りが下がる時期があります。トータルで見ると、しっかり働けば手取り自体は増えるのが一般的です。具体的な金額は条件で変わるため最新の公式情報で確認してください。
うちのパートは社会保険に入れる必要がありますか?
労働時間・賃金・勤務期間・企業規模などの条件を満たすと加入義務が生じます。条件は改正で変わるため、自社が対象かどうかは年金事務所や社会保険労務士に確認するのが確実です。判定を誤ると後から指摘される恐れがあるので、年に一度は見直しましょう。
壁を理由にシフトを減らされて人手が足りません。どうすれば?
年初から年間の働く時間を見える化して年末への偏りを防ぐ、社保加入のメリットも伝えて選択肢を示す、複数業務をこなせる体制をつくる、といった対策が有効です。壁の中で働きたい人と、超えて稼ぎたい人の希望を個別に聞くことから始めましょう。

7まとめ:壁を正しく知れば人手不足はやわらぐ

年収の壁は複雑に見えますが、「税の壁」と「社保の壁」を分けて理解すれば怖くありません。2025年改正で税の壁は引き上げられた一方、社保の壁は別に残っています。雇い主がこの違いを正しく知り、従業員に選択肢を示すことが、働き控え対策の第一歩です。

🦝 今日のポイント
  • 壁は「税」と「社保」の2種類。混ぜずに分けて考える
  • 2025年改正で所得税の壁は引き上げ、最大160万円まで配慮される
  • 106万円・130万円の社会保険の壁は別物として残る
  • 適用拡大で中小企業も保険料負担が増える可能性がある
  • 年間ペースの共有・メリット説明・多能工化で人手不足をやわらげる
  • 金額や条件は変わりやすいので最新は公式・専門家に確認
たぬき先生

壁を知って上手に声かけできる社長は、パートさんからも頼られる。制度はこれからも変わるから、迷ったら専門家に相談してね。応援してるぽん!

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keiei-tanuki

経営たぬき編集部。中小企業・個人事業主の「どうすればいい?」に、やさしくお答えします。

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